当館についてShizuoka Ceramic Art Museum

ご挨拶

日本のやきものは、その芸術性、多様性、独創性、技術等あらゆる分野において世界の頂点にあります。
その根底には、白洲正子の言を借りれば、割れた器を漆と金で繕ってまた使うという、日本人のやきものに対する深い愛情があるからだと思います。
また日本人の固有な美意識が生み出した「茶道」と「生け花」の伝統や様式美が、我が国のやきものの繁栄に大きく寄与したことは誰もが知るところです。当館は、そうした日本のやきものの歴史の流れの中で、日本のやきものの<現在>を俯瞰できる作品を展示し、日本のやきものの未来を描く試みに尽力したいと考えております。

「歴史」という複雑怪奇な時間の流れは、時に高い評価を得てしかるべき作者や作品を、「偶然の連鎖」で歴史の闇に閉じ込めることがあります。
英国人による「澤田痴陶人」の発見などを見るにつけ、複雑怪奇な時間の流れに嘆息を禁じ得ません。
こうした「偶然」は、ひとりの焼き物ファンとしても看過すべきでないと思い、微力ながら近代芸術の流れの中で生み出され、受け継がれてきた作家の技術や美意識をその歴史(人脈)と作品で展示したいと考えております。

肩書などでなく、作品そのものが持つ美と力の横溢する作家の作品を展示することが当館の使命だと考えております。
もとよりこうした私たちの立ち位置が、「蟷螂の斧」であることは自明ですが、「日本のやきもののいま」を展示し、やきものを愛する日本人の琴線に触れるような活動をめざしたいと願っています。

私たちの小さな営みが、やきもの離れが進み、糧道を得ることがだんだん難しくなってきている現代日本の若手陶芸作家たちへの小さなエールに成ればとも念願します。

各位の御指導、御鞭撻を切に願うものであります。

静岡陶芸美術館

ご利用案内

開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は火曜日)
入館料
一般 ・・・ 1,000円
中・高校 ・・・ 400円
小学生以下 ・・・ 無料
静岡陶芸美術館 内観

概 要

所在地 〒410-0302 静岡県沼津市東椎路50-1
TEL:055-919-3456
FAX:055-900-8354
開館 2019年10月4日
静岡陶芸美術館 外観